フィットネス ビギナーズノート

スロージョギングの効果


福岡大学の田中宏暁教授が提唱しているスロージョギング。
NHKの『ためしてガッテン』でも放送されて今ではすっかり定着
した感がありますので、今回はこのスロージョギングの効果や
走り方についてまとめてみました。



スロージョギングとは

通常ジョギングはランニングと違い、おしゃべりが出来る程度の
ゆっくりとしたスピードで走ることを言います。

しかし私たち初心者にとってはジョギングといえども、やっぱり
苦しくてきついものという風に感じてしまう場合もあります。

そこでジョギングよりもさらにゆっくりとしたスピードで走る、ほとんど
苦にならない走り方がスロージョギングというものです。


もともと『ニコニコペース』というニコニコ笑顔で走れるくらいの無理
のないスピードで走ることの効果を提唱していた田中宏暁教授が
スロージョギングを提唱しました。


スロージョギングの効果

生活習慣病の予防

血糖値や尿酸値、血圧の数値を下げるという研究結果があります。
スロージョギングで長くラクに走れるようになるため、結果的に糖や
脂肪を燃焼させ生活習慣病を予防するということです。

またゆっくり走ることによって毛細血管が発達し、身体中隅々まで
血液の流れが行き渡るようになります。

さらにはジョギングをすることによって前頭前野の活動が活発に
なったり脳の一部が大きくなったりなど脳の活性化にも効果がある
ことが研究で発表されています。


運動の定着化

個人的にはスロージョギングの効果で一番は何と言ってもやはり
これだと思います。普通のジョギングを始めても長続きしない人は
大勢います。スロージョギングはジョギング初心者にはもってこい
だと思います。
  
スロージョギングを行うことによって走ることが苦で無くなった
走ることが好きになった、どこまでも走れるような気がする・・・
といった人が多いようです。

これはもう運動が習慣化、定着化するための一番の要素だと
思います。


心肺機能の強化

スロージョギングを継続していると心肺機能が強化されて疲れにくい
身体が出来ると言われています。

ですのでスピードを多少上げても息が上がらないように心肺機能が
高まります。

ジョギングを始めたばかりの人はまずはスロージョギングから
スタートし、走ることを習慣化出来てもう少し速く走ってみたいと
思ったら徐々にスピードを上げていくというのも1つの方法です。

ニコニコペースは人によって違います。スロージョギングで心肺機能
が高まると自分のニコニコペースも速くなっていることでしょう。





スロージョギングの走り方

筋肉は主に筋繊維というもので構成されています。この筋繊維には
大きく分けて速筋と遅筋の2種類があります。

速筋とは瞬発力を引き出す時に使われる筋肉で短距離走などの
無酸素運動で主に使われる筋肉です。

遅筋は持久力を引き出すときに使われる筋肉でジョギングなどの
有酸素運動で主に使われます。
(詳しい解説は関連ページ速筋と遅筋へ)

スロージョギングは速筋を使わずに遅筋だけで走る方法です。
遅筋だけで走ると言ってもピンとこないかも知れませんが、要は
出来るだけゆっくり走る、歩く程度のスピードで走るということです。

時速で言ったら4キロから5キロくらいで走ります。このスピードは
まさに歩く速さと同じくらいのスピードです。


但し、通常歩くようなスピードでウォーキングとジョギングを比較した
場合、ジョギングの方が消費カロリーが多くなります。

ウォーキングは必ずどちらかの足が地面に着いていますが、ジョギング
は瞬間的に両方の足が宙に浮いているので運動効果は高くなります。

このスロージョギングを1日30分、10分を3回に分けても良いそうです。
これを1週間に3回ほど走るのが理想です。

走り方のポイント
背筋を伸ばしてやや前傾姿勢をとる。
脚は蹴るように走らないで地面を押すようなイメージで走る。
歩幅と足音を小さく。

この歩幅と足音を小さくというのはなるほどなと思いました。
走るという動作は着地時に自分の体重の3倍の衝撃が加わります。

(ウォーキングでは、身体への衝撃の強さは自分の体重の1.5倍
程度と言われています。)

この身体への衝撃を減らすために歩幅と足音を小さくすれば
身体の上下動も小さくなり、足腰にかかる負担が軽減されると
いう訳です。

また田中宏暁教授はアゴは引かずに軽く上げろと言います。アゴを
上げると自然と背筋が伸びるからだそうです。

とにかくスロージョギングは呆れるほどゆっくり、そしてリラックスして
走ることが基本です。


■参考書籍

スロージョギング健康法
田中宏暁教授自ら書かれたスロージョギングに関する書籍です。
スロージョギングのやり方・フォームのポイント、健康に対する効果
などが詳しく書かれています。


関連ページ
 目標心拍数
 AT(無酸素性作業閾値)
 ゆっくり走る
 心拍トレーニング





ランニングの原理・原則・心得

ウォーキング

水泳

自転車

ダイエット

シェイプアップ

マラソントレーニング


 


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