アイソメトリック・トレーニング
筋力トレーニングには筋肉の収縮の方法によってアイソメトリック・
トレーニング(等尺性筋力トレーニング)とアイソトニック・トレーニング
(等張性筋力トレーニング)の2つに分けることができます。
アイソトニック・トレーニング(等張性筋力トレーニング)は一般的
に行われているウエイトトレーニングのことを言います。.
ではもう1つのアイソメトリック・トレーニングとはどういうものなので
しょうか?
アイソメトリック・トレーニングとは筋の長さを変えないで張力を発揮
する収縮方法でトレーニングすることを言います。
筋の長さを変えないというのは、筋を曲げたり伸ばしたりしない
ことです。例えば動かない壁を押し続ける動作などでは、筋の長さを
変えない、すなわち固定されたままで力を発揮し続けます。
この様に筋肉を一定に固定したまま行うトレーニングがアイソメトリック・
トレーニングです。
アイソメトリック・トレーニングのメリットは何と言っても手軽に出来る
ということでしょう。手軽に出来るので無理なく継続もしやすくなります。
道具もいらない、短時間で出来る、どこでも出来るなど。
アイソメトリック・トレーニングはそれこそ、オフィッスでも電車に
乗っている時でも、その気になればどこでも出来ます。
また疲労が少なく、オーバートレーニングになりにくいというメリットも
あります。
忙しい人、中高年者、トレーニング初心者には、うってつけです。
アイソメトリック・トレーニングを行うときは、息を止めながら行っては
いけません。
息を止めながら行うと、血圧の変動が大きくなり心臓に負担がかかり
やすくなるので、息を止めないで行うことが大切です。
最大筋力の70%ほどの力で10秒ほど出し続けます。
これを1セットとして2〜3セット行います。
セット間のインターバルは20秒ほどです。
慣れてきたら最大筋力を使って行います。
ポイントは鍛えている筋肉に意識を集中することが大切です。
大胸筋
1.両手の手のひらを胸の前であわせます。
2.この時ひじを横に張るようにします。
3.そのまま両手のひらを押し続けます。
後背筋
1.床に座って両膝を曲げて膝の下あたりに両手を添えます。(いわゆる
体育座りの様な状態で、手だけはそれぞれの側の膝下に添える)
2.両方の肩甲骨を寄せるようにしながら膝を身体の方に引っ張ります。
三角筋
1.両手の手の指を胸の前で組みます。
2.この時ひじを横に張るようにします。
3.そのまま両手を引っ張り続けます。
腹筋
1.椅子に座って両腕を伸ばした状態で両膝に添えます。
2.やや下方を向き、両膝を押し続けます。
上腕ニ頭筋
1.片方の腕を軽く曲げ、上方に上げようとします。
2.もう片方の腕で、それを阻止しようとして押さえつけます。
大腿四頭筋
1.両手を前に出しバランスをとりながら、かかとを上げます。
2.そのまま腰を後ろに突き出し膝を曲げていきます。
3.中腰の状態で静止し続けます。
余談ですがブルース・リーはこのアイソメトリック・トレーニングを
よく行っていたそうです。
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